
高血圧は心臓や血管といった循環器系に大きな負荷をかけることで知られていますが、血管を通して血液が通っている器官である以上その他の内臓や体にも悪影響を及ぼします。その影響を強く受ける臓器の一つが腎臓といわれています。
高血圧が長期間続くと腎臓の中の糸球体といわれる部分の細胞脈が動脈硬化を起こし糸球体硬化という現象を起こすとされています。糸球体硬化は蛋白尿を引き起こすとされさらに蛋白尿は尿細管への負荷をかけ炎症による繊維化も加わり腎臓組織が次第に硬くなり腎硬化症といわれる症状を起こすに至ります。
これが進行することにより腎臓を流れる血液の量も減り老廃物や水分のろ過といった腎機能も正常に働かなくなり高血圧も悪化するという悪循環に見舞われ最終的には慢性腎不全を引き起こすとされています。
収縮期血圧130mmHg、拡張期血圧80mmHg程度の比較的正常とされる数値では腎臓の機能の低下は見られませんがこれに拡張期血圧の数値が5mmHg上がった状態では毎年3ml/分程度の腎機能低下を生じ、この状態が20年続くと約60ml/分の腎機能低下を引き起こすとされています。
これが収縮期血圧140mmHg、拡張期血圧90mmHgともなると、年間あたり6ml/分の腎機能低下を招くとされこの状態が10年も続けば60ml/分にいたることになります。健康な人の腎臓のろ過機能は100ml/分とされていますので、60ml/分ともなれば確実に慢性腎不全となるには十分な数値となります。 少し血圧が上がっただけでこれほどの結果を招いてしまう腎臓は血圧の影響を受けやすい臓器といえます。